こんにちは。Oden(@DInvBMP)です。
先日トヨタ自動車の豊田章男社長の終身雇用に対する発言が話題となっています。

トヨタの場合は他の国や企業と戦うためにコストダウンに迫られており、今までは下請けの業者に材料費を下げてもらうなどで対応していたものが、もう限界がきているのです。
そうなると今まで終身雇用のというものにあぐらをかいていた、利益を生まない「働かない管理職」みたいな人たちを雇い続けるコストにメスを入れていくしかなくなっているんだと思います。
この終身雇用制度崩壊の問題については僕たち医師も決して他人事ではありません。
僕もこれについて考えをツイートしました。
あのトヨタも終身雇用の維持が難しいと言っている。
これから医療界も採算の取れない病院は公立病院であろうと集約化、淘汰されなくなっていくと思う。
病院のある程度のポストについたから定年まで安心という時代は終わるのだろう。
医者だけを続けていくなら選ばれる人間にならないといけない。— Oden🍢 (@DInvBMP) 2019年5月15日
もちろん本業である医業を頑張ることは大前提なのですが、これまで通りのの考え方でいると詰んでしまう可能性もありそうなので…。
あとは選ばれるほどの技能を獲得できるかどうかもわからない。
再現性を持たせるためにはここに書いた選択肢かと…🤔 https://t.co/YtgFXgDrLP— Oden🍢 (@DInvBMP) 2019年5月15日
自分の考えを整理して残しておくためにもブログにまとめておきたいと思います。
医者も選別がはじまる
現在日本では高齢化が加速し、医療費が爆発的に増えているため、このまま国民皆保険制度を続けていく以上、医療費を抑えるためには診療報酬をさげるしかなくなります。
そうなると採算が取れなくて潰れる病院が出てくるでしょうし、合併や集約化をすすめて行かざるをえなくなってくるでしょう。
そして以前にもお話したように、高齢化のピークがすぎ、人口が減っていく段階になると医師があまるという事態が待っているわけです。
そうなると医師の選別が行われはじめるのです。
僕たちの世代は医師免許さえ持っていれば1000万円以上の給料が定年まで保証されるという時代ではなくなっていくのです。
とれる選択肢としては今からお話する3つかと思います。
①医者だけで食べていく
まずは定年になるまで医者としてのみ生きていくというものです。
現在50代ぐらいの先生方はこの方針で定年までは言い方が悪くなってしまうかもしれませんが、「逃げ切れる」と思います。
医療制度が崩壊するにしても、病院の淘汰が始まるにしてもそんなにすぐには起こってきません。
10年ぐらいの猶予はあると思いますが、それ以降はどうなるかわかりません。
なので早めから対策をうって行かなければなりません。
医師として病院から選ばれるため必要なものは2つです。
「医療技術」と「人間力」です。
「医療技術」は言わずもがなですが、自分にしかできない手術や、手技などがある人はどこででも必要とされるので問題ないと思います。
しかし医療技術も日進月歩であり、今はとても必要とされる技術も必要とされなくなってしまう可能性もゼロではないのでそれだけで安心するのも危ない気もします。
そして、あまり手技などのない科の場合は病院側からすると目に見える差が生まれにくいです。
なので今後医者が選別されるようになった場合には専門医の有無などが重視されるようになってしまうかもしれません。
現在の医療はガイドラインなどで標準化されてきています。
標準治療を問題なく行えることが前提となると、あとは「人間力」の差となってくるわけです。
いまはどこの病院にも人間的に「この人は医者やってちゃダメでしょ。」という人がいるかと思います。
まずはそういう人から淘汰されていくとおもうので、周りの医療従事者の方々と普通にコミュニケーションがとれて治療ができるというだけで大きなアドバンテージになると思います。
しかしそうでない方の場合は30歳を超えてから人との付き合い方や性格、考え方を変えていくというのはかなり難しいと思います。それこそ差別化できるほどの医療技術を習得するより難しいかもしれません。
そして定年までにまだ20年、30年と時間がある人の場合は、「標準治療をそつなくこなせて、普通にコミュニケーションがとれる」というところにもメスが入ってくる可能性があります。
じゃあどうすればいいのか。
②医業以外に収入源を持つ
先程言った「標準治療をそつなくこなせて、普通にコミュニケーションがとれる」という先生は病院としても欲しい人材なので、メスが入ったとしても辞めさせられるということはないかもしれません。
しかし診療報酬が下がられたり、医師が余ってきた場合には、給与が下がる可能性も十分考えられます。
人の命を預かっているわけですから平均賃金にまで年収が落ちるということはないと思いますが、今の水準がずっと維持されるとは考えないほうがいいと思います。
これから混合診療などが解禁されるようなことがあればこの限りではありませんが、現在の保険制度のままであれば可能性は十分に考えられます。
そしたらバイトを増やせばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、医師のバイトも結局は需給バランスで値段がついているので希望者が多ければどんどん安く買い叩かれますので、バイトに活路は見いだせません。
そうなると医師としての収入以外にも収入源を持つというのが必要になってきます。
医者という仕事を続けながらやれる可能性のある副収入としては、
株式投資、不動産投資、ネットビジネス、スモールビジネスなどが選択肢にあがるかと思います。
これらを始めるのであれば早いうちに始めたほうがいいと思います。
上記のどれであったとしても、それだけで食べているプロはたくさんいます。
そこで戦って大勝ちをする必要はなくてもある程度の収入を得るのであれば勉強は必須ですし、気軽に始めると逆にマイナスになってしまう可能性も十分ありえます。
なので給料が下がり始めてからそれを補うために始めようとすると、儲けなくてはいけないという焦りがでてきます。
そうなると負ける可能性がグンと上がってしまいます。
だからこそ失敗するのであれば、ある程度の給与と仕事が保証されている今のうちに始めておいたほうがいいのです。
③稼ぎ切る
これも一つの選択肢かもしれません。
今から10~20年のうちに今後の人生に必要な分を稼ぎきるというものです。
ですが、いくら稼げばいいのかわからないかと思います。
そのためには自分の生活コストがいくら掛かるのかという把握は必須です。
月20万円で生活できる人と、月50万円必要な人では必要な資産の量もかなり変わっていまいます。
またある程度資産を積み上げれればそれだけで元本を減らすことなく生きていけるかもしれません。
自分の燃費の確認と節約体質は今のうちから身につけておいたほうがいいと思います。
また稼ぎ切るにしても投資を掛け合わせることによって必要な年数も、必要な元本も小さくできる可能性がありますので、②も併用すべきだと思います。
要するに「小さな元手でも複利で転がしなら運用し、少ない支出に抑える」ということです。
幸いこの仕事は現時点では節約を意識して普通に生活していれば手元に資本を残すことが可能です。
なのでこのいつまで続くかわからないボーナスタイムを無駄にしてはいけないのです。
まとめ
いろいろと怖いことも書いてきました。
このような予想のようにならないことが一番ですが、現時点ではその可能性は高いと思っています。
これからの日本では年功序列で給料が上がり、一旦就職すれば年齢を重ねるだけで雇い続けてくれるところはなくなっていきます。
そうなると雇い主から必要とされる人間になるか、雇われなくても生きていける人間になるかどちらかしかありません。
まだまだジンセイは長いです。一緒に考え少しずつレベルアップしていきましょう!!
それではまた何かしらの記事でお会いしましょう。
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